たこストーブ はかわいいだけじゃない
丸くて小さい「ダルマストーブ」 は「たこストーブ」とも言われていた。
確かにストーブ本体の頭が蛸(たこ)に似ている。
この「ダルマストーブ」は他にも様々な呼び名があったらしい。
「ほおずきストーブ」、「国鉄ストーブ」などである。
どちらかと云うとこの「たこストーブ 」は一目見た時、がっちりとした金属製の「潜水ヘルメット」を連想してしまった。
潜水士のヘルメットにとても似ているのだが、丸い頭を見て「タコ」というのも分かる。
あちこちの「たこストーブ」を見て回るとみんな同じように見える。
まぁインパクトの強いストーブだからかもしれない。
けれどもそれはいろいろと仕様の違っていることに気づく。
頭のてっぺんだけが平らになっているもの、本当に満月のように丸くなっているもの、頭に角(つの)が3本あるもの、角がないものなどがあった。
鋳物の生産が盛んな頃は・・と云うより蒸気機関車全盛時代には「たこストーブ」は北海道や東北の各地で盛んに生産されていたのだろう。
今では函館のU(木型)、Y(煙突)、M(鋳造)の会社が連携して受注生産を続けている。
ちょっとタコの中を開けて見た。
タコストーブ の各部分の名称は・・灰箱、くるくる、風戸、ロストル、蓋・・とか云うそうだ。
北国の熟年の人なら全部知ってるかもしれない。
そういえば函館市の「高田屋嘉兵衛資料館」には日本最古のストーブが再生されて展示されている。
そして展示どころか毎年11月になると「火入れ式」を行って、燃やしているそうだ。
全部燃えてしまわないうちに見に行こう。